やさしい あくま

あのひとは悪魔 私をとりこにする やさしい悪魔

高杉剛な夏でした。(堂本剛ファンの実写銀魂感想)

映画館には4回行きました*1


周りのお友達含め、ジャニヲタが足しげく映画館に通う姿を見て
「楽しそうでいいなぁ」「飽き性な私でも、気に入ったら通えるかなぁ」
と憧れにも似た感情を抱いていたので、結果的に何度も観ることが出来るビジュアル・キャラクター・ストーリーとなったことを非常に嬉しく思います。


2017年2月3日の23:30*2にメインビジュアルが解禁になったあの瞬間から、公式サイトを開いて心臓がドキッってなったあの瞬間から、今の今まで、ずっとずーっと嬉しいんだ。



銀魂』は漫画未読、アニメは実写映画宣伝用?の再放送で今回のメインストーリーとなる紅桜篇のみ視聴(新訳紅桜篇も観たいのに地元はずっと貸出中…)、つまり前知識ほぼなし。
しかも漫画アニメに疎い私は実写化することの深い意味合いがイマイチわかっていませんでした。でも『KinKi Kids物語』を別の誰かが演じ、且つ、SMAP兄さんとの思い出は手が加えられてる、とか想像したらちょーーー嫌ですね!!!

だから「一緒に泥船に乗りましょう!」と仰ってくれた作者の空知先生も、実写決定→ビジュアル発表→予告解禁→全国公開と逃れられない状況で「実写もこれはこれで良いじゃん?」と少しでも思ってくれた漫画アニメ銀魂ファンの方も、寛大で素敵だなーって。絶対に嫌!私の宝物汚さないで!って言う人の気持ちわかるし、そういう人しかいないものだと思ってた。



だって、正直、漫画アニメの高杉晋助(以下、高杉晋助)と、実写で堂本剛さんが演じた高杉晋助(以下、高杉剛)って、全然似てはないよな…って思います。

アニメしか見てないけど、高杉晋助は刀とカリスマ性で地位を築いた雄々しさをとても感じました。後姿の背中が大きくて、慕いたくなる。ついていきたくなる。
対して、高杉剛は雄々しさ控目で庇護欲掻き立てられる可憐スパイスが存分に振りかけられてる。後姿の背中がまあるくて(だってなで肩)守ってあげたくなる。…え、もちろん真顔に素面で綴ってます。
「実写銀魂=新解釈高杉」って納得できない人や、高杉の雄々しさ優先度が高めの人は受け入れ難いかもな…とか。


そのくらい、高杉剛の感想は
「(かっこいい、という言葉に留めて良いものか…格好の良さに加え明らかに、そう、かわいい…小さい…鬼兵隊の姫…お色気担当…だがしかしヲタク要素皆無の人に伝えるとなると最終的には)かっこいい♡」
になります。なりました、はい。


ビジュアルの話

とにもかくにもメインビジュアルで私と世間を騒がせたところはありますが、動画でもめちゃくちゃかっこいい。そしてかわいい。そしてエロい。三拍子。


私は剛さんの目が大好きで、それは初めて剛さんを見たときからで、役者堂本剛は目で語ると思っている人で、なので左目を眼帯で隠しても*3なお訴えかけてくる憂いや怒りの感情にさすがだわーと思っておりました。
伏し目のまつ毛も長くて美しくてね。村田鉄也(安田顕さん)も相当まつ毛長いけどね。


それにしても横顔があんなに綺麗とは気付かなかったです。20年以上ファンでいて初めて知りました。
岡田似蔵(新井浩文さん)に「お苦しみのところ失礼するぜ」(だっけ?)と話し掛けるシーン、壁にもたれた横顔の鼻口顎の造形、後頭部のまあるいフォルム、キセルを持った指先、総じて美しかったですねぇ…。左から撮ってるから大好きな目は眼帯で隠れてるのに、それでも好きなカットです。


口元で好きなのは坂田銀時(小栗旬さん)との殺陣のシーン。最終的にお互い刀ではなく拳で戦う姿は福田監督いわく「子供喧嘩」なんだそうで。剛さんは昔から力むと口がむうってなるイメージなんだけどここでもその口元が大画面に映って、拳で戦う姿はボクサー時枝ユウジを彷彿とさせて「愛はパワーだよー!!」と興奮すること間違いなしですね。って既に20年近く前のドラマなのかよギャフン。


あと、引きの画で桂小太郎(岡田将生さん)や銀時と対峙したり、天人(かつて敵対していた組織)と結託したため天人をバックに付けたりするシーンでは、ちいちゃさが際立ちすぎてCGかと思った。「俺達の総督愛らしすぎねぇか…?」ってなるでしょう。そうでしょう。そんな鬼兵隊のモブになりたいでしょう。


だけど(特に1回目)鑑賞時、そんなこんなでせっせとお顔を凝視してホクホクしていた私の記憶をパージさせたのは高杉剛のつるすべ御御足でしたけどねー!(笑)

ジャパンプレミアで「ネタバレになるかもしれないけど…御御足が…」と話題になっていたので「どんな状況?かっこいいキャラじゃないの?たしかに脛毛は剃らされたってブーたれてたけど?」と気になっていましたが、
いやもう、鑑賞したら一目瞭然に御御足。
全てをかっさらう御御足。
しかも絵面が引きの長尺。
しかも「倒れたときの右手が最高」って感想見て確認したらたしかにあの右手が映ることで姫度が倍率ドン!だった。
あの右手めちゃくちゃかわいい。
そんな高杉剛が虚ろな眼差し(かわいい)で「銀時、お前に俺が殺れるかな…」って言ってくんのズルい💢自分のかわいさ知ってるじゃん💢


さて、福田監督はどんな気持ちでこのシーンを撮影し編集したのでしょう…(笑)。
こんな注目の浴び方は二度とないでしょうから、ファンとしても貴重な体験をしたと思います。


お芝居の話

演技力うんぬんについて、一介のヲタクが語るのは大変おこがましいのですが、ただ、声の表現がすごく豊かで素敵だったことは書き残しておきたいです。

攘夷戦争のときの高杉剛、「銀時、桂、そっちへ回れ!」の声は精悍な若人って印象なのに、銀時とやり合って倒れた時にまた子に放つ「手ぇ出すんじゃねぇ」の低音からは、松陽先生が捕らえられてからのやるせない思いを抱えた年月が詰まっている気がしてすごく重くて好きでした。
ニュートラルなときの話し方は「今宵は随分とでけぇ月が出てる。かぐや姫でも降りてくるかと思ったが、とんだじゃじゃ馬姫が降りてきたようだ」(みたいな台詞)(ちなみに手元は萌え袖)を最初に聞いたときの絶妙な違和感、“バラエティ・ラジオの堂本剛”とも“役者の堂本剛”とも違う気がしたんだけど、今思い返せば“歌手の堂本剛”が一番しっくり来るかもしれないです。
特に「お苦しみのところ失礼するぜ」「先生を奪ったこの世界に、喧嘩を売るしかあるめぇよ」「銀時、お前はこの世界に何を思って生きる」辺りの“ら行”の発声がなんだか歌っているようで、小栗旬さんが今回のインタビューで剛さんのことを「音楽を身に纏っている人」と称してくれたのは雰囲気だけの話じゃないのでは、なんて思います。
それにしても、あの月9俳優小栗旬に「剛くんもうあんまり芝居やらないのかなぁ…芝居しないならあの才能くれないかなぁ…」と言ってもらえる自担様…!!!かっこいい…!!!


ストーリーや、アニメとの相違点の話

紅桜篇に関して、アニメ→実写→アニメ(61話のみ)と観た感想は、1コマ1コマの再現率がとても高いですね。
特に銀時と似蔵の戦闘シーンは実写を観ていて「このシーン、アニメで観たぞー!!」と興奮したものです。予習の成果が出た。
こういう完全一致なポイントがあると、原作ファンは原作に対するリスペクトが感じられるんじゃないかなぁと。



ただひとつ、銀魂素人の私が「え、これ大丈夫?怒られない?改悪って言われない?」と不安になった大きな変更点が、最後の最後、銀時と高杉の殺陣シーンです。
おふざけシーンはある意味想定内…いや想定外の箇所もたくさんあったけど…(笑)


紅桜篇のオチはどの媒体も同じ、高杉が江戸(というか腐った世界)をぶっ壊すために大量生産した紅桜(刀)が木っ端微塵になる最中、次のクーデターの機会を狙うために逃亡を謀る高杉を止めに入る銀時・桂、という構図、かな。


アニメでめちゃくちゃかっこいいのが、天人と手を組み戦いの場から颯爽と立ち去ろうとする高杉晋助に、刀を向けた銀時と桂が背中合わせで言い放つ「次会ったときは仲間もクソも関係ねぇ!全力で、てめぇ/貴様をぶった斬る!」なんですよね。
道を違えたかつての同志を止められるのは俺たちだけだ、って高杉の強さも弱さも悲しみも苦しみもすべて(同意できないけど)理解できるからこそ俺たちがやるしかねぇんだって誓うシーンだと思うんです。
ってか銀桂の背中合わせ最高にかっこいい!!!


アニメではもっともっとストーリーが進んでから満を持して実現する『銀時vs高杉』が見れちゃうのが実写のウリというか、続編のない前提で高杉を出すなら戦わせちゃえ!ってなるのもわからんでもないし、ある意味“実写の新訳”というか“実写という二次創作”を作り上げなきゃいけなかったと思うんです。
けど、刀で戦い拳で戦い、お互い倒れた状態で刀を手に取った銀時に対して高杉剛の放つ言葉が「お前に俺が殺れるかな…」なのどうなん?
思わず躊躇いチャンスを逃す銀時に対して鼻で笑いながら「相変わらず甘ぇな」なのどうなん?*4
同志だからこそ俺が殺す、同志だからこそ俺は殺せない。
表裏一体とも取れるけど、これは解釈違いでは???
しかも「お前に俺が殺れるかな…」の高杉剛は色気ムンムンの御御足さらけ出してて完全なる姫なんですよ。いやそれは殺せないでしょうよ(どんな意味で)…。
そこも含めて、空知先生もファンの方も 実写銀魂のこのオチを受け入れてくれた人がいるならば寛大だと思った次第でした。




「映画誌なんて普段機会がないわ…KinKi露出も含めたら雑誌タワー出来ちゃうどうしよう」と覚悟していたのにインタビュー掲載誌は結局一冊もなく*5
「完成披露試写会なんて行ったことないけどこのキャストで当たる?倍率エグくない?」と構えてたのに出演もなく*6
なんだか思っていたのと違うぞーと思いながら公開初日を迎えたけど、こんなに自分も世間も高杉剛に心奪われる夏になると思わなかったから、めちゃくちゃ楽しかった。
他のキャストも、語るのは割愛するけど愛着湧くくらい素敵でした。
9月1日に公開される中国を始め、高杉剛が世界各国の観客を魅了していくかと思うと楽しみで仕方がないです。
ありがとうございました!



円盤化されたらあのシーンやらこのシーンやらを何度も再生しようと思います~楽しみ~ひゃっほ~♡
って、版権的に円盤化大丈夫…?

*1:1~3回目はビール摂取しながらの鑑賞でしかも「御御足…!」だったからあんまり記憶がない…。

*2:粘着質なヲタクっぽい…。

*3:かなり蒸れたみたいで「片方めっちゃサウナ…」ってぼやいた思い出も語ってくれましたね。かわいい。

*4:でもそう言われた銀時が「糖分の摂りすぎ、かな…」って呟くのはすごく好きな受け答え。

*5:ビジュアルが載ったのは数誌買った。そしてKinKi露出だけで立派な高層タワーが建ちましたけど。

*6:結局ネット中継もしていたしSNSを使った宣伝が強かったから、上層部の人はジャニーズにオファー出すの渋った人もいたと思うよよよ…。